「人生のMISSIONとは」

 

・経歴 

1982年に日産自動車入社。製造現場、セールスマンから財務に至るまで幅広く

経験し、社内留学先のUCLAビジネススクールにて経営理論を学ぶ。

帰国後は、外資系コンサルティング会社、日本コカ・コーラ常務を経て、

経営者として頭角をあらわし、(株)アトラスの代表取締役として、

3期連続赤字企業をターンアラウンド、(株)イオンフォレスト(THE BODY SHOP Japan)の代表取締役社長としての売上倍増、スターバックスコーヒージャパン(株)のCEOとして業績向上等、“専門経営者”として確固たる実績を上げてきた。

2011年にリーダーシップコンサルティング設立。講演活動や著書活動を行い、経営者や真のリーダーの育成に努めている。

 

私たちは岩田さんの著書「MISSION 元スターバックスCEOが教える働く理由」を読み、「人生のMISSION」をテーマに今回岩田さんにインタビューをさせていただきました。

 

 

 

―― 岩田さんの経歴の中でターニングポイントはどこだったと考えますか?

 

岩田: ターニングポイントは2つありました。1つ目はUCLAのビジネススクールに留学したこと。ビジネススクールの学科で学んだことももちろん重要だったが、それ以上に色々な人の価値観に触れたことが大きかった。ビジネススクールに来ていた人たちは、皆お金を貯めて、またローンをしたりして来ている。そして卒業後大きな企業へ行くのではなく、学んだことをすぐ生かせるベンチャーの企業に勤めたり、起業したりする。それがとても新鮮だった。日本では普通ビジネススクールを卒業して、皆大企業や勤めている会社のキャリアアップを目指すがUCLAのビジネススクールにはそう言う人、ほとんどいなかった。色々な価値観があり、生き方もなんでもありなんだなぁと感じられたのは大きかった。

 2つ目はアトラスというベンチャー企業の社長を務めた経験が大きかった。大企業を辞めて、リスクを背負って経営者の道に私は進みました。勤めて半年後に社長となり、その経験がその後のTHE BODY SHOPやスターバックスの経営者につながったと思います。

 

 

 

―― 多様な価値観に触れたり、リスクを取ってチャレンジしたからこそ、岩田さんの今があるのですね。それでは学生時代にはどんなことをすれば良いでしょうか? 

 

岩田: 最近講演で大学を訪問する機会があって感じたことは、意識の高い学生の皆さんが多い。中には起業している人もいた。しかし、そこで私が言ったことは、起業はあくまで手段であって目的ではないということ。今の学生さんの話を聞いていると会社を設立して、上場して、お金持ちになる、それが目的になってしまっている気がする。それよりもどうやって世の中に貢献するかが重要です。そういった志つまりMISSIONです。

今後ビジネスの世界で経営者を目指すならば、「人」を理解しなければいけないと私は思う。そのためには歴史や文学、リベラルアーツなど勉強することが大事。勉強することで人として根をはることができ、結果的に器の大きな人間になれる。

 今はあまり背伸びせず、勉強したり、本や映画を見たり、旅をしたり、友達を作ったり、そうやって自分自身を高めて、人」とは何かを知ることが学生時代にやるべきことだと思います。

 

 

 

―― なるほど!「人を理解する」そのために学生にオススメの本や映画はありますか?

 

岩田: 本はやっぱり私の書いた本かな?新しい本も出るからみんなお金貯めていてくださいね!(笑)けどオススメの本はビジネス本よりも例えば司馬遼太郎さんの本。あれは志を高められるなぁ。あとは文学などの古典を読んで教養を高めると良い。時間がある今のうちに読んでほしいと思う。映画はグラントリノ」THIS IS ITは良い映画。今は学割があるのだからとにかくたくさん見て、映画に登場する「人」を見て、「人」を知ってほしい。

 

 

 

―― 時間のある学生は「スキル」でなく心を磨くのが良いかもしれませんね。それではいずれ学生生活を終えて私たちは働くことになりますが、就職して活躍できる人ってどんな人だとお考えですか?

 

岩田: まず志、すなわちMISSIONを持つこと。そして問題意識を常に持つ。私も性格が尖がっていたからか、常に問題意識を持っていました。そして現状に満足しないで努力を続けることが大切です。しかし現状に満足しない人は迷いが出てきます。私もそうでした。迷わないで目標に向かって突っ走ることもあるけど、迷うことは私はとても大事だと思う。

私が迷っていた時ゲーテの「人は努力する限り、迷うものだ」という言葉に救われました。迷っているということは。現状に満足していないということ。私も問題意識があって、もっと良くしようと考え続けたからこそ、留学やアトラスに入ろうと決意した。迷うことは次のきっかけになる。迷っていることに自信をなくさず、努力して常に自分探しの旅を続けてほしい。

 

 

 

 

―― 迷いながらも問題意識を持ち続けることが重要ですね。それでは迷い、問題にぶち当たった時はどのような志で解決したら良いのでしょう?

 

岩田: 大事なことはまず目の前にあることを一所懸命やる。そして、一所懸命やったことには無駄なことはないということです。仕事を始めて最初のうちは私も下積みをさせられましたが、それを工夫して、一所懸命考えてやることで評価されました。その積み重ねが大きな仕事を任せられるようになります。まさしく「仕事の報酬は(より大きな)仕事」なのです。スティーブ・ジョブズは「点と点は結ばれている」という言葉を使っていますが、どんな小さなことでも一所懸命やればそれは将来につながってきます。学生ならそれは勉強です。目の前にある課題に全力投球してください。

 

 

 

 

 

 

―― 目の前の課題に対して問題意識を常に持ち一所懸命取り組む。大事ですね。課題を解決する際に「人の助け」が重要だと思うのですが、「人からのサポート」「サポートをしてくれる人との出会い」を生む秘訣はありますか?

  

岩田: 今、私が面会する人にも中には自分をとにかく売り込んだり一方的に情報を得たり、TAKEばかり考える人もいる。良い出会いをするにはGIVETAKE、まずGIVEをすることが大切。何かを得ることができる人に会う方が当然また会いたくなりますよね。だから最も大切なことはジティブな人間になること。ポジティブな人は、相手を元気にさせるし、モチベーションを高めてくれる。逆に自分がポジティブな人間でないと相手はポジティブにならない。みんなもポジティブな人とネガティブで悪口ばかり言っている人だったら当然ポジティブな人と会いたいですよね?だから、自分がポジティブに元気を与えてくれる人だったら相手も選んでくれるし、そうやって良い出会いが生まれるのだと思います。

 

―― それでは質問は変わりますが「仕事」について伺います。MISSIONには「働くとは?」というテーマで本を書かれていましたが、岩田さんにとって「働く」とは?

 

岩田: まさしく「はたを楽にする」こと、周りの人を楽にすることです。世の中の人のためにがんばることが働く。もし自分に子供ができたら自分が美味しいもの食べている時よりも、子供が食べている姿の方が幸せを感じるものなのですよ。すなわち人が喜びを感じる瞬間は、自分の欲求を満たすことより、周りの人が幸せになってくれることへと変化していくものだと思います。そうすることによって、自分のミッションを周りの人のためにどんどん進化させていくことで自分の成長にもつながります。今は皆さん若いからベンツに乗って六本木で飲むぞ!なんて考えるかもしれませんけど(笑)

 

 

―― それでは岩田さんの今のMISSIONは何ですか?

 

岩田: リーダーを育てること。私の大好きな日本には、まだまだ真のリーダーが少ないと感じています。そのためにビジネススクールで教えたり、講演会に出かけたり、本を書いています。

 

 

―― 具体的に何人育てるなどの目標などは?

 

岩田: それはありません。自分が培ってきた経験を一人でも多く伝えたい。Facebookなどを通じて本を読んで感動しましたっていうメールを1通でもらえるだけで嬉しいし、やって良かったと思う。

 

 

 

―― 「働く」とは周りを楽にすること。またそのことを本当に理解しているリーダーが増えたら世の中はもっと良くなると思います。

最後に学生に向けてメッセージをお願いします。

  

岩田: 曾津ハーの学規に深くこの生を愛せよ」という言葉があります。生きていることはすばらしいし、生きていれば色々な可能性があります。だから、自殺をししまったり、自暴自棄や夢がないと嘆くのでなく、命を大事にする。若者は自分の可能性を信じて、生きていることを大事にして可能性あるかぎり努力してほしい。今の時代就活で何社も落とされてしまう事もよくあるけど、それでも自分を否定せず、相手に見る目がなかったと開き直ってほしい。夢や希望を持って、自分の可能性を信じてほしい。チャンスをつかめる人は自分の可能性を信じた人ですから。

 

 

 

今回のインタビューから意識変化のきっかけとなるお言葉をたくさんいただきました。

岩田さんの書かれている本にも人生のヒントを与えてくれる言葉が詰まっています。

下記の本がオススメですのでみなさんも一度読んでみてはどうでしょうか?

 

 

 

著書 

・『MISSION 元スターバックスCEOが教える働く理由』  

・『「君にまかせたい」と言われる部下になる51の考え方』 

・『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』